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ウォーターサーバーは雑菌だらけって本当?繁殖を防ぐ方法は?

2025.04.28

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ウォーターサーバーは雑菌だらけって本当?

ウォーターサーバーに対して「雑菌だらけ」と、不安を感じる方は少なくありません。

しかし、実際にウォーターサーバーには雑菌が多いのでしょうか?

今回は、ウォーターサーバーの雑菌の有無や雑菌繁殖を防ぐ方法について解説します。

安心してウォーターサーバーを使い続けるためのポイントを知っておきましょう。

ウォーターサーバーは雑菌だらけ?

ウォーターサーバーは雑菌だらけなのか?

ウォーターサーバーは、しばしば雑菌だらけと言われることがあります。

しかし、これは大きな間違いです。

確かに雑菌がゼロではありませんが、正しい使い方をしていれば健康に影響を及ぼすことはありません。

以下で、ウォーターサーバーの雑菌について、より詳しく解説していきます。

なお、ウォーターサーバーの衛生面については以下の記事も参考になります。

健康に影響を及ぼす雑菌は含まれていない

ウォーターサーバーから検出される雑菌は健康に影響を与えるレベルではありません。

東京都生活文化局の2013年の研究によれば、調査した5機種中2機種から雑菌が検出されましたが、最大でも5,900個/mlと、食品衛生上問題となるレベルをはるかに下回っていました。

水道水の基準(100個/ml)と比較すると多く見えますが、牛乳の基準(5万個/ml)やおにぎりなどの食品(10万個/g)と比べれば極めて少量です。

そもそも雑菌(一般細菌)は日常的に摂取している無害なものがほとんどで、腐敗が始まる1,000万個/gという数値と比較しても、ウォーターサーバーの雑菌量は安全な範囲内にあります。

つまり、ウォーターサーバーから検出される雑菌は、日常的に摂取している食品より少なく、健康上の心配はないと結論づけられます。

参考: 水ナビ

ウォーターサーバーの雑菌は「放置」が大きな原因

ウォーターサーバーの衛生状態は、日常的なメンテナンスの有無で大きく左右されます。

クリクラ中央研究所の研究によると、1年以上手入れをしていないウォーターサーバーからは、水道水の水質基準の10倍以上にあたる、1ml中に1,000個(103オーダー)もの細菌が検出されたケースがあります。

長期間の放置は雑菌の温床となるので、安全な水を飲み続けるためにはメンテナンスが必須です。

参考:株式会社ナックのプレスリリース

消毒レベルは水道水が優秀

消毒の観点で言うならば、ウォーターサーバーよりも水道水のほうが優れているといえます。

日本の水道水は、以下の項目を定めている安全な水です。

  • 水質基準項目51項目
  • 水質管理目標設定項目27項目
  • 農薬類の対象リスト15項目
  • 要検討項目46項目

さらに2011年の福島原発事故以降は、放射性物質に関する指標も追加され、安全性がより強化されました。

これらの徹底した水質管理により、日本の水道水は消毒効果が高く、安心して飲用できる水となっているのです。

日本の水については、以下の記事も参考になります。

日本の水は本当に安全?水道水や天然水の水質基準とは?

ウォーターサーバーが雑菌だらけだと思われてしまう理由

ウォーターサーバーが雑菌だらけだと思われてしまう理由

上記で解説したように、ウォーターサーバーは適切な使い方・メンテナンスをしていれば健康に影響を及ぼす雑菌の繁殖を防げます。

一方で、ウォーターサーバーに対して不安を感じる方がいることも事実です。

その理由として、以下の3つが考えられます。

  • 水道水のように塩素が含まれていない
  • 蛇口が汚れやすい
  • ボトルの洗浄・除菌処理への不安

実際に、これらの原因が雑菌の危険性につながるのかについて、以下で解説します。

水道水のように塩素が含まれていない

ウォーターサーバーの水は塩素が含まれていないため、水道水と比較して雑菌が増殖しやすいといえます。

水道水は水道法の規定に基づき、川や湖の原水に含まれる微生物を死滅させるために塩素消毒が徹底されています。

この塩素には水中の菌を浄化する作用があり、水道管内での雑菌繁殖も防いでいます。

一方、ウォーターサーバーで使用される天然水やRO水は、フィルター処理や熱殺菌で安全性を確保していますが、塩素を含まないため時間の経過とともに雑菌が増えやすくなります。

ウォーターサーバーの未開封ボトル自体は衛生的ですが、いったん開封してサーバーに設置したり、コップに注いで放置したりすると雑菌が繁殖しやすくなるのです。

ただし、雑菌が繁殖するのは、あくまで「開封して長時間放置した場合」ですから、ウォーターサーバー自体に雑菌の心配があるわけではありません。

蛇口が汚れやすい

ウォーターサーバーの蛇口は常に外気にさらされ、直接手で触れる部分であるため雑菌が付着しやすい環境にあります。

雑菌のついた手で注ぎ口に触れることで周辺に細菌が増殖し、水に混ざってしまうリスクがあります。

また、使用後に蛇口が濡れたまま放置されると、そこにホコリが付着して雑菌の繁殖を促進します。

これらを防ぐには、定期的な清掃が欠かせません。

逆を言うのであれば、定期的な清掃を行っていれば蛇口に雑菌が増殖するリスクを抑えられるのです。

ボトルの洗浄・除菌処理への不安

ウォーターサーバーのリターナブルボトルは環境に優しい反面、細菌管理が難しいです。

リターナブルボトルは繰り返し使用する特性上、洗浄・除菌処理が行われていても雑菌を100%除去することが困難です。

環境保護の観点からリターナブルボトルは優れていますが、衛生面ではワンウェイボトルに比べて雑菌リスクが高まる傾向にあります。

ただし、健康に影響を及ぼすほどに雑菌が増殖してしまう可能性はほとんどありません。

ウォーターサーバーの雑菌繁殖を防ぐ方法

ウォーターサーバーの雑菌繁殖を防ぐ方法

ウォーターサーバーの雑菌繁殖を防ぐには、日常的なメンテナンスや適切な使い方が重要です。

専門家も、ウォーターサーバーのメンテナンスについて言及しています。

古畑 勝則 氏 (麻布大学 教授 生命・環境科学部 臨床検査技術学科)

ウォーターサーバーを利用し続けると、どうしても内部に汚れが蓄積し、それをメンテナンスによって除去しないと細菌が増殖します。細菌が増殖するとバイオフィルム(生物膜)を形成します。バイオフィルムは細菌のすみかですから、さらに細菌汚染は拡大し、悪循環が続きます。その結果、冷水に異臭がしたり、味に変化が起こる場合もあります。こうした状況を改善するには、必ずメンテナンスが必要です。ウォーターサーバーを利用するには適切なメンテナンスは必須です。

引用元:株式会社ナックのプレスリリース

以下で、具体的に注意すべきポイントについて解説しますので、安心してウォーターサーバーを利用するための参考にしてください。

蛇口のこまめな掃除

ウォーターサーバーを清潔に保つには、雑菌が付着しやすい蛇口の掃除を行ってください。

蛇口は利用者が直接触れる部分であり、常に水や空気に触れているため、雑菌が繁殖しやすい環境にあります。

効果的な掃除方法として、以下を参考にしてください。

  1. まずキッチンペーパーなどで表面の水分や汚れを丁寧に拭き取る
  2. 蛇口の表面だけでなく内部もアルコールで消毒
  3. 残ったアルコールをウォーターサーバーの水で洗い流す

なお、蛇口内部の掃除には綿棒を使うと効果的です。

掃除の目安は、週に1回程度をおすすめします。

接続部の掃除

ウォーターサーバーのボトル交換時に、接続部の掃除を行いましょう。

掃除方法は、以下を参考にしてください。

  1. キッチンペーパーなどで接続部の水気を完全に拭き取る
  2. 清潔なふきんにアルコールを含ませて接続部をしっかり拭き取る

また、接続部の掃除後は、雑菌が入り込む時間を作らないようにすぐに新しいボトルを設置しましょう。

期限内に水を飲み切る

ウォーターサーバーの水を安全に飲むために、水の期限を意識しましょう。

ボトル内の水は空気に触れることで雑菌が繁殖しやすくなるため、期限を守って飲み切ってください。

未開封時の賞味期限は、天然水で6〜12ヶ月、RO水で3〜6ヶ月程度が一般的です。

しかし、この期限はあくまでボトルが未開封の状態での目安です。

一度ウォーターサーバーにセットして開封すると、外気に触れて水質が変化する可能性があるため、賞味期限に関わらず2週間から1ヶ月以内に飲み切ることが理想的です。

特に暑い季節は早めの消費を心がけましょう。

ウォーターサーバーの賞味期限については、以下の記事も参考になります。

電源を切らない

ウォーターサーバーの電源は常にオンの状態を維持しましょう。

節電のために電源を切ってしまうと、タンク内の水が常温になり、雑菌が繁殖しやすい環境が生まれてしまいます。

また、多くのウォーターサーバーには、内部衛生を保つための機能が備わっており、熱水を循環させる自動殺菌機能や紫外線殺菌装置などが常時作動しているので、電源を切ってしまうとこれらの機能が働きません。

最近のウォーターサーバーは電源を付けっぱなしにしていても大きな負担にはならないので、短期不在程度であれば電源はオンのままにしておいてください。

ウォーターサーバーの日常点検方法

ウォーターサーバーの日常点検方法

ウォーターサーバーを雑菌から守るためには、日常点検を行いましょう。

ただし、日常点検方法については各メーカーによって異なりますので、ここでは参考として当社リセットタイムの日常点検方法を解説します。

もし現在他社のウォーターサーバーを利用している場合は、公式Webサイトや説明書をご確認のうえで点検を実施してください。

ウォーターサーバーのメンテナンスについては、以下の記事も参考になります。

本体表・裏のふき取り

本体表は、薄めた食器用中性洗剤を含ませた柔らかい布で軽く拭いてください。

その後、水を含ませ固く絞った柔らかい布で洗剤をふき取ります。

裏側は、柔らかい布を濡らさずに軽く拭き取りましょう。

ホコリなどが気になる場合は、掃除機を使用しても問題ありません。

ドリップトレーの掃除

ドリップトレーは、コップを置く部分です。

掃除をする際は、まず下記画像の流れでドリップトレーを本体から外します。

ドリップトレーを外したら、薄めた食器用中性洗剤を含ませた柔らかい布で汚れを落とし、最後に水を含ませ固く絞った柔らかい布で拭き取ってください。

給水口周りの掃除

給水口周りは、使わなくなった歯ブラシで先端部分の汚れを落とします。

その後、アルコール系の衛生剤を含ませた柔らかい布、または市販のウェットティッシュで汚れを落としてください。

なお、給水口先端部分の内部へ歯ブラシを入れないようにしてください。

ボトル差し込み口の掃除

ボトル差し込み口は、アルコール系の衛生剤を含ませた柔らかい布、または市販のウェットティッシュで汚れを落としてください。

もしボトル差し込み口の底に水が溜まっている場合は、そのままにせず綺麗な布で吸い取ります。

長時間使用しない場合の対応

長時間使用しない場合は、電源プラグを抜いても問題ありません。

ただし、必ずタンクの水抜きを行ってください。

電源を切った状態でそのまま放置すると、タンク内の水質が劣化してしまいます。

 

リセットタイムでは、2年に一度の無料定期メンテナンスを実施しています。
いつでも安心・安全に利用いただけるように、
ウォーターサーバー本体はもちろん、お水にもこだわりました。
リセットタイムの詳細や料金については、以下のページをご確認ください。

>>リセットタイムのウォーターサーバーのご紹介<<

ウォーターサーバーが雑菌だらけは誤解

ウォーターサーバーが雑菌だらけは誤解

ウォーターサーバーの雑菌問題について、多くの誤解があることがわかりました。

適切に使用・メンテナンスを行っていれば、ウォーターサーバー自体が健康に悪影響を及ぼすことはありません。

重要なのは、使用後の適切な手入れを怠らないことです。

蛇口や接続部の清掃、ボトル交換時の衛生管理を徹底することで、雑菌の繁殖を防ぐことができます。

また、ウォーターサーバーの水は、塩素が含まれていないため、雑菌が増えやすいという特徴がありますが、長時間放置しない限り、健康リスクを心配する必要はありません。

どうしても不安が残る場合は、メンテナンスを行ってくれるウォーターサーバーの業者を選んでください。

お乗り換えを検討されている場合は、以下の記事もご確認ください。

ウォーターサーバーを乗り換えるおすすめの時期は?乗り換え方法と注意点も解説

なお、リセットタイムでは、2年に1度の定期メンテナンスを行っています。

現在キャンペーンも実施しておりますので、詳細は下記からご確認ください。

 

宮崎 寿治

執筆監修

宮崎 寿治

ResetTimeのほか、かぞく想いの天然水、純天然アルカリ保存水の担当として営業活動を執り行うかたわら、日々知識をアップデートすべく勉強中。独自の切り口から様々な情報を取り入れ、そこで得た知識を基に記事の監修を行う。得意分野は保存水。

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