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水道水をペットボトルに入れて保存する際のポイントと注意点
2025.05.07

水道水をペットボトルに入れて保存することは、災害時などの非常時に備えて非常に重要ですが、保存方法にはいくつかの注意点があります。
保存期間を延ばし、できるだけ安全に使用するためには、ペットボトルの選び方や保存場所、さらには水道水の取り扱い方法にも気を付ける必要があります。
本記事では、適切な保存方法や注意事項、さらには保存期間の目安について解説します。
安全に水道水を長期間保存し、必要な時に確実に使えるようにするためのポイントを押さえておきましょう。
目次
水道水をペットボトルに入れて保存する際の注意事項
水道水をペットボトルに入れて保存する際には、以下のポイントに注意してください。
- できるだけ空気に触れないよう口元までいっぱいに入れる
- ジュースやお茶などが入っていた容器は水ににおいが移りやすいので避ける
- 浄水器には塩素まで除去してしまうものがあるため、保存する場合は、浄水器を通していない蛇口から直接注ぐようにする
- 朝一番の水道水は、残留塩素の濃度が低くなっている可能性があるため、最初のバケツ1杯程度の水は、保存用に使用しない
さらに、水道水の保存期間や保存量の目安について解説します。
参考元
災害時のための水道水の保存方法について|名張市
災害に備えた飲料水の備蓄方法/大阪広域水道企業団
水道水の保存期間は3日~7日
水道水は常温では3日、冷蔵庫に入れておけば7日程度の保存が可能です。
水道水に含まれる残留塩素には消毒効果があり、雑菌の繁殖を防いでくれますが、時間の経過とともに失われていきます。
残留塩素の効果がなくなれば、当然ながら雑菌が繁殖しやすくなり、水が腐ってしまいます。
また、保存する際は直射日光を避け、清潔な容器に入れて涼しい場所か冷蔵庫で保管しましょう。
ただし、これはあくまで目安であり、実際の保存期間は季節や保管環境によって変わります。
水道水の安全性については、以下の記事も参考になります。
なぜ日本の水道水は飲めるのか?その安全性の秘密とは
水道水の保存量の目安
水道水の保存量は、大人1人あたり1日3Lが適切な目安です。
体内に取り込む飲料水として約2Lが必要ですが、口をゆすいだり手や顔を洗ったりする生活用水も含めると、1日3L程度が適切です。
例えば4人家族なら、4人×3Lで計12Lの水道水を1日分として準備することになります。
2Lのペットボトルで保存する場合は、単純計算で6本を用意しておく計算になります。
また、ペットボトルには日付をメモしておくと、いつまで使えるかが分かりやすくなります。
水道水をペットボトルに入れて保存する際の長持ちさせるポイント
水道水をペットボトルに入れて保存する際には、以下のポイントを意識すると長持ちさせられます。
- ペットボトルや保管場所を清潔に保つ
- 冷暗所や冷蔵庫で保存する
- 水道水をそのまま保存する
- コップを使うまたは一度で飲み切る
それぞれの効果について解説します。
なお、水道水の保存術について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考になります。
水道水の保存術:保存期間と安全に飲むためのポイント
ペットボトルや保管場所を清潔に保つ
雑菌の繁殖を防ぐために、ペットボトルそのものや保管場所を清潔にしておきましょう。
使用するペットボトルは事前に水道水でしっかり洗浄し、完全に乾かしてから水を入れてください。
容器が汚れていると、そこから雑菌が増殖して水質が短期間で悪化します。
また、保管場所も清潔に保ち、直射日光を避け、涼しい場所を選ぶことで残留塩素の減少を遅らせることができます。
冷暗所や冷蔵庫で保存する
水道水の殺菌効果を保つには温度管理がカギです。
水温が高くなると水道水の残留塩素が早く失われてしまうため、涼しい場所や冷蔵庫に保管しましょう。
常温で保存する場合は、日光が当たらない涼しい場所や風通しの良い場所を選び、水が温まらないよう気をつけてください。
長く保存したい場合は冷蔵庫に入れると効果的で、残留塩素の働きが長続きし、雑菌の増殖も抑えられます。
特に暑い夏場は保存期間が短くなりがちなので、定期的に水の状態を確認して臭いや色に異常がある場合は使用を控えるようにしましょう。
水道水をそのまま保存する
水道水は煮沸せずそのままペットボトルに入れると長持ちします。
煮沸や浄水をすると、殺菌効果のある残留塩素が減ってしまい、雑菌が増えやすくなるためです。
ですから、水道水を保存するときは、蛇口から直接ペットボトルに注ぐだけで大丈夫です。
もし塩素の臭いが気になる場合は、飲むときに煮沸したり一晩置いたりして塩素を抜くとよいでしょう。
水道水の煮沸方法については、以下の記事を参考にしてください。
水道水を沸騰させる効果とは?沸騰時間や安全性についても解説
コップを使うまたは一度で飲み切る
保存した水道水は、口をつけて直接飲まず、必ずコップに移して飲みましょう。
口をつけることで唾液に含まれる細菌やウイルスがボトル内に侵入して繁殖し、水の保存期間が大幅に短くなるためです。
また、口紅や食べかすなどが付着することでボトルの口元や内側に細菌が付きやすくなります。
水道水を清潔に長持ちさせるには、コップに移して飲むか一度で飲み切るようにしましょう。
水道水を入れたペットボトルの適切な管理方法
ペットボトルは基本的に短期的な利用を目的としています。
そのため、長期的に繰り返して使う方法には向いていません。
もし繰り返して使う場合には、以下の管理方法を理解しておきましょう。
- 洗浄方法
- 保存温度
- 寿命
以下で、具体的に解説します。
また、「ペットボトルを水筒代わりに使いたい」という方は、以下の記事も参考にしてください。
ペットボトルを水筒代わりにするメリット・デメリット|使用時の注意点も解説
ペットボトルの洗浄方法
再利用時に細菌が繁殖するのを防ぐた、以下の手順でペットボトルを洗浄してください。
- キャップとボトル本体を分けて、水でざっと洗い流す
- 中性洗剤を溶かしたぬるま湯で、スポンジや専用ブラシを使って内側と外側を洗う
- 飲み口やキャップのネジ部分など汚れがたまりやすい場所を念入りに洗う
- 洗剤が残らないよう水でしっかりすすぐ
- 水滴を拭き取り、完全に乾燥させてから使用する
熱湯消毒はボトルが変形する恐れがあり、食器洗浄機も傷や変形の原因になるので避けましょう。
ペットボトルに入れる飲み物の適切な温度
ペットボトルに50度以上の熱い飲み物を入れると変形や破裂の危険があります。
一般的なペットボトルの耐熱温度は約50℃、耐熱ボトルの場合でも80℃とされています。
仮に熱い飲み物を入れるとボトルが膨張したり破裂したりするだけでなく、高温によって有害物質が溶け出すリスクもあります。
一般的な水道水であれば問題はないので、沸騰させたお湯などは入れないようにしましょう。
参考元:PET(ポリエチレンテレフタレート) 樹脂の特徴とは?原料、耐熱温度・性質や用途までを解説 | コーティングマガジン | 吉田SKT
ペットボトルの寿命
一般的なペットボトルの寿命は2〜3年ですが、素材や使い方によって異なります。
これはプラスチックが時間とともに劣化し、微細な傷から細菌が増殖したり化学物質が溶け出したりする可能性があるためです。
素材別の寿命は、一般的なPET素材が約2年、PP(ポリプロピレン)製が2〜3年、トライタン製なら適切に使用すれば5年程度持ちます。
ただし、ボトルに変色や異臭、表面のひび割れなどが見られたら、寿命に関わらず交換時期のサインです。
参考元
プラスチック製のウォーターボトルの耐用年数 - Diller ウォーターボトルメーカー
プラスチックのウォーターボトルは壊れるまで使用できますか?答えは驚くべきものです。 - Diller ウォーターボトルメーカー
水道水をペットボトルに入れて保存する健康リスク
備蓄用として水道水をペットボトルに入れて保存することはおすすめしますが、普段使いとしてはおすすめできません。
なぜなら、以下の健康リスクの可能性があるためです。
- 成分の溶出
- 食中毒
それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。
成分の溶出
ペットボトルの主成分であるポリエチレンテレフタラート(PET)は一般的に安全とされていますが、長期保存や高温環境では化学物質が微量に溶け出す可能性があります。
この素材は一般的に安全とされていますが、繰り返しの使用や高温になる環境下では、化学物質が溶出する可能性があると指摘されています。
しかし、厚生労働省はPETボトルの溶出成分について許容一日摂取量を定めており、通常の使用であれば健康への影響は低いと考えられています。
参考元:住まいの科学情報センター
食中毒
繰り返し使うペットボトルでは細菌が増殖し、腹痛や発熱などの食中毒を引き起こす危険があります。
使用中の唾液や食べかすがボトル内に残り、細菌の温床になるためです。
予防するには、使用後に中性洗剤でブラシを使ってボトル内部をこすり洗いし、完全に乾燥させることが大切です。
また、ペットボトルは再利用するたびに細かな傷ができ、そこに細菌が住みつくので、ボトルに変形や傷が目立ち始めたら新しいものに交換しましょう。
ペットボトルで保存していた水の保存期間が過ぎてしまったら
保存期間が過ぎた水道水は細菌が繁殖している可能性があるため、飲み水としては使えません。
掃除や洗濯などの生活用水として活用しましょう。
トイレ掃除や床拭き、洗濯の予洗い、植物の水やりといった飲用以外の目的に使えば無駄になりません。
使い切ったらペットボトルをしっかり洗浄・乾燥させてから、新しい水道水に入れ替えてください。
【災害時に役に立つ】ペットボトル以外に水を溜めておけるアイテム
ここまでペットボトルに水を入れて保存する方法を紹介してきましたが、災害時には清潔なペットボトルが見つからない場合もあります。
そのような場合には、以下の方法で水を溜めたり運んだりできます。
- ポリタンク
- ポリ袋と段ボール
- ポリ袋と風呂敷
それぞれの方法や特徴について解説します。
ポリタンク
災害時の給水に便利なポリタンクは、大容量の水を安全に保存・運搬できるためペットボトルより実用的です。
頑丈な作りで長期保存に適しており、一度に大量の水を運べます。
保管場所を取りますが、家族の人数分の水を確保できる大きなメリットがあります。
ポリ袋と段ボール
段ボールにポリ袋を敷いて粘着テープで補強するだけで数リットルの水を確保できます。
緊急時に専用容器がない場合の応急措置として効果的です。
作り方は簡単で、段ボール箱の内側にポリ袋を二重にして敷き、底と側面を布製の粘着テープでしっかり補強するだけです。
段ボールは水分を吸収して破れやすくなるため、テープは隙間なく貼り、底部分は特に念入りに補強しましょう。
大きな段ボールなら10リットル以上の水を保存でき、持ち運びも可能です。
ポリ袋と風呂敷
ポリ袋に水を入れて風呂敷で包むだけで誰でも簡単に作れる非常用のアイテムです。
作り方は、水をポリ袋に入れて口をしっかり縛り、正方形の風呂敷の上に置いて、隣り合う角同士を結びます。
こうして包むと、残りの結び目を二人で持つことで、重い水も安定して運ぶことができます。
大きめの風呂敷なら5~10リットルの水も運べ、一人でも肩にかけて持ち運べます。
備蓄水としても活用できるリセットタイム
リセットタイムでは、ウォーターサーバーとは別にペットボトルの水も販売しています。
種類は、以下の2つです。
保存可能年数 | 購入数の例 | 料金 | |
---|---|---|---|
リセットタイム | 7年 | 2L×6本:2ケース~ | 3,110円~ |
500mL×24本:2ケース~ | 5,652円~ | ||
リセットタイム~かぞく想いの天然水~ | 5年 | 2L×6本:2ケース~ | 3,110円~ |
500mL×24本:2ケース~ | 5,652円~ |
いずれもお試しで1,944円から購入できますので、ぜひ備蓄水としても普段の飲み水としても一度ご利用ください。
また、ウォーターサーバー自体も、緊急時の備蓄水として利用できます。
さらに、リセットタイムは安全性にこだわりました。
- クリーンルームで外気に触れることのない充填体制
- モンドセレクションの360°品質評価にて金賞を受賞
- ろ過除菌のみの完全非加熱
- PFAS検査・放射能検査を定期的に実施
- 硝酸態窒素が不検出
「備蓄水としてウォーターサーバーを利用したいけど、普段使いもしたいから質の良い水を選びたい」
上記のような方は、ぜひリセットタイムをご検討ください。
定期コースでは現在キャンペーンを実施しております。キャンペーン内容については、以下のページをご確認ください。

執筆監修
有馬 直之主任
2018年より無添加・オーガニック・健康に拘った天然水を追い求め、天然水法人営業担当として活動。全国の天然水を飲み比べ、よりよい安心安全な天然水の情報をお客様にお届けするために奔走。現在、アクアソムリエの資格を目指し奮闘中。