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水道水をおいしく飲める県ランキング!どんな特徴の水?

2025.09.16

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日本地図

「水道水をそのまま飲める」というのは、世界的に見ても非常に珍しいことです。

しかし、「水道水が飲める県」と聞いて、どの地域を思い浮かべるでしょうか?

実は、すべての県で同じように「飲みやすい」と感じられているわけではありません。

水の味、におい、口当たりには地域差があります。

この記事では、「水道水が飲める県」に共通する特徴や、ランキングで上位に選ばれた地域の魅力を紹介するとともに、水道水をおいしく飲むための工夫についても解説していきます。

水道水をおいしく飲める県ランキング

水道水がおいしく飲める県ランキング

日本では地域によって水道水の味に違いがあり、「おいしい」と評価される県には一定の傾向があります。

主に自然環境に恵まれた地域が高評価を得ており、調査によって上位に選ばれる県はおおむね共通しています。

以下では、3つのランキングを見ていきましょう。

TBSによる調査

水道水を「おいしい」と感じる県として、自然由来の水源を活用している地域が高評価を得ています。

TBSの番組内調査により、水道水がおいしいと評価された上位の県は以下のとおりです。

  1. 鳥取県
  2. 富山県
  3. 新潟県・山梨県

(参考元:「水道水がおいしい都道府県」全国1位は?“蛇口からミネラルウォーター”の地域も【ひるおび】 | TBS NEWS DIG

これらの県では、雪解け水や地下水など良質な水源が水道水に使われており、普段の生活で自然の清らかな味を実感できることが人気の理由と考えられます。

パナソニックによる調査(47都道府県)

パナソニックでは、47都道府県を対象に、以下の概要で調査をおこなっています。

【調査概要】

  • エリア:全国
  • 調査対象:20歳~59歳、男女、各都道府県100人 計4700人
  • 調査期間:2024年1月
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査会社:楽天インサイト株式会社

ランキングは、以下のとおりです。

  1. 鳥取県
  2. 富山県
  3. 新潟県
  4. 山梨県
  5. 長野県
  6. 熊本県
  7. 山形県
  8. 北海道
  9. 青森県
  10. 福井県
  11. 岐阜県
  12. 岩手県
  13. 島根県
  14. 石川県
  15. 宮崎県
  16. 静岡県
  17. 徳島県
  18. 鹿児島県
  19. 宮城県
  20. 秋田県
  21. 福島県
  22. 広島県
  23. 栃木県
  24. 群馬県
  25. 三重県
  26. 和歌山県
  27. 愛知県
  28. 高知県
  29. 山口県
  30. 大分県
  31. 奈良県
  32. 福岡県
  33. 愛媛県
  34. 神奈川県
  35. 京都府
  36. 東京都
  37. 滋賀県
  38. 岡山県
  39. 茨城県
  40. 佐賀県
  41. 兵庫県
  42. 長崎県
  43. 香川県
  44. 埼玉県
  45. 大阪府
  46. 千葉県
  47. 沖縄県

(参考元:「水道水がおいしい都道府県」ランキング

全体的に、中部・北陸・甲信越地方、北海道・東北地方、九州の一部は水道水がおいしく飲める県として上位にあがっています。

一方で、関東・近畿の都市圏、四国の一部、沖縄などは下位の傾向です。

LOCAL BEST(ローカルベスト)による調査

株式会社ホワイトループ(東京都渋谷区)が運営する地域特化型ランキングサイト「LOCAL BEST(ローカルベスト)」が、2023年6月にインターネットで実施した「水道水の満足度が高い都道府県ランキング」では、以下のようになりました。

  1. 長野県
  2. 青森県
  3. 鳥取県
  4. 熊本県
  5. 新潟県
  6. 山梨県
  7. 岐阜県
  8. 秋田県
  9. 北海道
  10. 富山県

(参考元:まいどなニュース

こちらの調査でも、東北・北陸地域が上位となりました。

水道水をおいしく飲める代表的な県の特徴

水道水をおいしく飲める代表的な県の特徴

水道水が「おいしい」と評価されている県には、自然の水源が豊富で、ろ過を助ける地形や森林が整っているという共通点があります。

アルプスや山岳地帯を源とする雪解け水、自然にろ過された地下水などが各地の水道水として利用されており、味や冷たさに違いが出ているのです。

ここでは、特に評価が高い「山梨県・富山県・鳥取県」を例に、その特徴を紹介します。

山梨県

山梨県は南アルプスの水源を活かし、水道水がそのままおいしく飲める県として知られています。

県内の約78%が森林で覆われ、雪解け水や雨水が自然にろ過されることで、ミネラルを多く含んだ透明感ある水になります。

名水百選に選ばれた湧水地も多く、全国的にも水質に恵まれた地域です。

調査では県民の約7割が水道水をそのまま飲用しており、水の質に対する信頼の高さがうかがえます。

自然の恩恵を受けた豊富な水資源が、山梨県の水道水のおいしさを支えています。

富山県

富山県は水道水の品質が高く、真夏でも15℃前後の冷たさを保ったまま飲めます。

これは北アルプスの雪解け水を源とするためで、厚生省が定めた「おいしい水」の基準である水温20℃以下を満たす水温です。

山岳地帯の地層や森林が天然のろ過装置となり、水の清涼感や透明度をさらに高めています。

実際に富山市の水道水「とやまの水」はモンドセレクションで最高金賞を7回受賞しており、味と品質の両面で国内外から評価されています。

鳥取県

鳥取県では、大山の湧き水を水源とする地域が多く、水道水の味わいに対する評価が非常に高くなっています。

TBSの番組調査では、78%の人が「おいしい」と回答し「まろやかで飲みやすく、ペットボトルの水を買ったことがない」と言う方もいるほどです。

自然に囲まれた環境と清らかな水源により、鳥取の水道水は高品質であることが実感できます。

おいしい水道水の特徴

水道水をおいしく飲める県の特徴

水道水がおいしいと評価される県には、いくつかの共通する自然環境や地理的条件があります。

中でも、以下の要素が揃っている地域は、高く評価されやすいです。

  • 清らかな水源
  • 硬度が低い
  • 冷たい水温

以下では、それぞれの特徴について詳しく紹介します。

川や湧き水が豊富

水道水がおいしい県では、清流や湧水など良質な水源が豊富に存在しています。

これらの水は山々に降った雨や雪が長い時間をかけてろ過され、自然に磨かれた状態で水道水に利用されています。

実際に、名水百選に選ばれた湧水を水道水に活用する自治体もあり、自然の恵みを暮らしに取り入れています。

水の硬度が低い

水道水がおいしいと感じられる県には、水の硬度が低いという共通点があります。

硬度が低い軟水はクセが少なく、なめらかで飲みやすい味わいです。

特に日本は傾斜が激しい地形が多く地中にとどまる時間が短いため、カルシウムやマグネシウムが水に溶け出しにくく硬度が上がりにくい傾向があります。

厚生省の基準によれば、日本人がおいしく感じる水の硬度は10〜100mg/Lとされており、多くの地域がこの範囲に該当します。

こうした条件を満たす県では、日常的に質の高い水道水を味わうことができます。

水の硬度について詳しくは、以下の記事も参考になります。

水の「硬度」って何?硬度が高いとどうなるの?日本全国の硬度一覧も紹介

水温が低い

水温が低い地域では、水道水が冷たくておいしく感じられる傾向があります。

厚生省の「おいしい水研究会」は、水温が20℃以下であることをおいしさの条件の一つに挙げています。

たとえば東京都では夏に水温が28℃前後まで上がりますが、山間部などで湧水や清流を利用する地域では、夏でも15〜20℃の水を保てる場合があります。

このような環境の県では、蛇口から冷たくて飲みやすい水道水が味わえます。

(参考元:おいしさに関する水質目標|水源・水質|東京都水道局

水道水に味の違いがある理由

水道水に味の違いがある理由

水道水は全国どこでも飲める品質が保たれているにもかかわらず、「おいしい」「まずい」といった感想には地域差があります。

その理由は、主に「水源の性質、処理方法、塩素の使用量」などに起因しています。

以下では、水道水の味に違いが生じる主な要因を解説します。

水源の違い

地域によって水道水の味が違うのは、水質の差によるものです。

水道水は全国で基準を満たしているものの、水に含まれるカルシウムやマグネシウムといったミネラルの量が水源により異なり、それが味や飲み心地に影響します。

また、配管を通る過程で微量のにおいや味が付くこともあります。

こうした理由から、水道水の味には地域差が生まれ、人によって「飲みやすい」「苦手」と感じる違いも出てきます。

塩素の影響

水道水のおいしさは、塩素臭も関係します。

水道水に含まれる塩素は安全性を保つために必要ですが、塩素臭やかび臭さが味に影響し、おいしくないと感じる原因になります。

実際に水道水をおいしくないと感じる県では「塩素臭い」という声も多くみられます。

水道水が飲めない県はある?

水道水が飲めない県はある?

日本全国で水道水は安全に飲めるよう管理されていますが、実際には地域によって「おいしい」と感じる度合いに違いがあります。

これは、水源の成分や処理方法の違いが関係しています。

以下で、味に差が出る主な理由を解説します。

水道水をそのまま飲むことが少ない県

パナソニックによる調査では「水道水をそのまま飲むことが少ない県」として、以下が上位にあがりました。

  1. 沖縄県・滋賀県
  2. 長崎県・佐賀県
  3. 神奈川県

さらに「自分の住んでいる地域の水道水をおいしいと感じない」割合は、以下のとおりです。

  1. 沖縄県(75.0%)
  2. 千葉県(71.0%)
  3. 大阪府(62.0%)

これらの地域では水道水の硬度も高い傾向なので、その影響も考えられます。

(参考元:パナソニック株式会社 コミュニケーションデザインセンターのプレスリリース

味の違いはあるが日本の水道水は安全

日本の水道水は全国どこでも安全に飲めるよう管理されています。

水道法では51項目の厳しい基準があり、重金属、細菌、有機物質などの有害成分を検査対象としています。

これらは人体への影響を考慮して定められ、定期的に検査されているのです。

WHOの基準よりも厳格で、国際調査でも日本は水道水の水質が良好な国に数えられています。

地域によって味に違いはあっても、安全性に問題はありません。

日本の水道水の安全性については、以下の記事もご確認ください。

なぜ日本の水道水は飲めるのか?その安全性の秘密とは

水道水が飲める国は世界でわずか9カ国

水道水をそのまま飲める国は、世界でわずか9カ国しかありません。

日本もその一つで、他には以下の国が該当します。

  • フィンランド
  • スウェーデン
  • アイスランド
  • オーストリア
  • ノルウェー
  • デンマーク
  • オランダ
  • ニュージーランド
  • 日本

日本は年間降水量が多く、水資源に恵まれた島国であり、水の安全性に関する国際評価も高い国なのです。

(参考元:ダイヤモンド・オンライン

水をおいしく飲むおすすめの方法

水をおいしく飲むおすすめの方法

日常生活で口にする水をよりおいしく飲むためには、いくつかの工夫や選択肢があります。

手軽なものから品質にこだわった方法まで、自分の生活スタイルに合った方法を選びましょう。

ミネラルウォーターを買う

もっとも手軽で確実なのが、ペットボトルのミネラルウォーターを購入する方法です。

採水地ごとに水質や硬度が異なり、味にも個性があります。

軟水はまろやかで飲みやすく、硬水はミネラルが豊富でしっかりとした飲みごたえがあります。

用途や好みに応じて選びましょう。

コンビニの水を買う際には、以下の記事が参考になります。

コンビニの水の「値段・安全性・おすすめ商品」について解説|費用がかさんでいるかも?

浄水器を使う

水道水をよりおいしくしたい方には、家庭用の浄水器が便利です。

塩素や不純物、ニオイの原因となる成分を除去することで、口当たりがやわらかくなります。

蛇口直結型やポット型など、設置や予算に応じた選択が可能です。

ウォーターサーバーを利用する

より高品質な水を常時使いたい方には、ウォーターサーバーも選択肢のひとつです。

冷水と温水をすぐに使える利便性に加え、RO水や天然水を選べる機種もあります。

お水は定期的に運ばれてくるので、どの地域にお住まいでも質の高い水を楽しめます。

 

水の味が苦手だと感じる人は、ぜひウォーターサーバーをおすすめします。
ウォーターサーバーなら、安全でおいしい水を飲めます。
特にリセットタイムは、安全性とおいしさにこだわっているので、
水の質が気になる人にもおすすめです。

>>リセットタイムのウォーターサーバーのご紹介<<

簡単に水をおいしく飲む方法

特別な機器がなくても、水道水をおいしく飲む工夫はできます。

たとえば、水を一度沸騰させてから冷ますと、塩素臭が軽減されます。

また、冷蔵庫で冷やしてから飲むだけでも、雑味を感じにくくなりスッキリした味わいになります。

2つの方法については、以下の記事も参考になります。

水道水を飲めない県はないが「おいしさ」は異なる

水道水を飲めない県はないが「おいしさ」は異なる

日本の水道水は、世界的にも安全性の高い飲料水として知られています。

しかしその味には、地域の自然環境や水源の違いによって大きな差があることが、各種調査からも明らかになりました。

水道水に塩素臭や硬度の高さを感じやすい地域も存在し、水道水をそのまま飲まない人も少なくありません。

そうした場合には、浄水器やミネラルウォーター、ウォーターサーバーなどを活用することで、おいしい水を日常的に楽しむことができます。

水の味が気になる方は、住んでいる地域の水質や水源について調べたり、自分に合った飲み方を試してみるとよいでしょう。

>>リセットタイムのウォーターサーバーのご紹介<<

宮崎 寿治

執筆監修

宮崎 寿治

ResetTimeのほか、かぞく想いの天然水、純天然アルカリ保存水の担当として営業活動を執り行うかたわら、日々知識をアップデートすべく勉強中。独自の切り口から様々な情報を取り入れ、そこで得た知識を基に記事の監修を行う。得意分野は保存水。

 

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