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水道水に含まれる危険な物質と日本でおこなわれている対策

2025.12.09

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水道水

「日本の水道水は安全」と言われますが、昨今ではPFASなどの話題もあり、水道水に危険性を感じている方もいるのではないでしょうか。

実際のところは、日本の水道水の安全性は高いと言われています。

しかし、具体的にどのような安全性が確保されており、どのような危険性が潜んでいるのかについて、知っている方は少ないでしょう。

そこで本記事では、水道水の危険性・安全性について解説します。

水道水は危険?

水道水は危険?

水道水が危険だと感じる場面はありますが、日本では一定の安全基準に沿って管理されているため、通常の生活で健康被害が起こる可能性は低いです。

しかし、海外の水道水については危険である場合もあります。

以下では、海外と日本の水道水の違いについて解説していきます。

日本と海外の水道水の違い

海外で水道水が危険な場合があります。

多くの国では水質基準が日本ほど厳しくないからです。

細菌やウイルスが残る地域では、腹痛や下痢などを起こすことがあります。

例えばアジアや南米の一部では、水道水に寄生虫が混入する例も報告されています。

一方、日本やヨーロッパの一部では水質基準が厳格で、浄水インフラも整備されているため水道水を飲むことが一般的です。

この違いが「海外=水道水は危険」という印象につながり、日本でも不安が広がりやすくなっています。

海外の水道水事情については、以下の記事も参考になります。

海外での安全な水の飲み方ガイド:水道水は飲める?

水道水の安全品質

水道水の安全品質

日本の水道水は、国際基準と比べても厳しく管理されており、安全性が高い水として評価されています。

健康面だけでなく、においや濁りといった生活上の使いやすさも基準に含まれており、全国どこでも一定の品質が保たれるように仕組みが整えられています。

以下では、水質基準と浄水場で行われている処理方法を紹介します。

水質基準

日本の水道水が安心して飲めるのは、国際基準より厳しい水質基準で管理されているためです。

水道法では「重金属・細菌・無機物質・有機物質」など51項目が細かく定められ、浄水場で継続的に検査が行われています。

例えば鉛やカドミウム、大腸菌、トリハロメタンなど健康に影響する物質は、WHOより厳しい基準で管理されます。

国際調査でも日本の水道水は上位に入り、安全性が高く評価されています。

水道水の処理方法

日本の水道水が均一な品質になるのは、浄水場で複数の工程を経て処理されているためです。

取水した水はまず沈殿処理で砂や泥を落とし、その後砂や活性炭の層を通して細かい汚れをろ過します。

最後に塩素やオゾンで消毒し、病原菌の繁殖を防ぎます。

塩素は特有のにおいが出る場合がありますが、ごく微量であれば健康上の影響はありません。

これらの工程により、家庭に届く水は安定した品質になります。

日本の水道水の安全性については、以下の記事も参考になります。

水道水を危険に感じる、検出可能性のある物質

水道水を危険に感じる、検出可能性のある物質

水道水に微量の物質が含まれる可能性はありますが、基準値が厳しく設定されているため、通常の利用で健康へ影響が及ぶケースはほとんどありません。

しかし、どのような物質が含まれているのか不安に感じる方もいるかと思います。

以下では、水道水から検出される代表的な物質と、その性質や管理状況を説明します。

トリハロメタン

トリハロメタンは、水を消毒する塩素と原水に含まれる有機物が反応して生じる物質で、種類によっては発がん性の可能性が指摘されています。

日本では総トリハロメタンの基準値が0.1mg/L以下と厳しく管理され、浄水場では定期的に検査が行われています。

河川水には都市排水や落ち葉の分解物が含まれるためトリハロメタンが生成されやすい環境がありますが、基準値以下であれば健康に影響はないとされています。

東京水道局でも、以下のように回答されています。

水道局でお配りしている水道水に含まれる全てのトリハロメタンの量は、水質基準値以下であり、安全性に問題はありません。なお、水質基準は、生涯にわたり摂取しても健康に影響が生じない水準をもって、基準値が設定されています。

引用元:水質<水道水の安全性・その他>|よくある質問|東京都水道局

鉛は古い建物で使われている鉛管が原因で水に溶け出すことがあります。

長期的に体内へ蓄積すると腎臓や肝臓に影響を及ぼすとされている物質です。

現在では鉛管は新規使用されておらず、多くの自治体で交換が進んでいます。

基準値以下であれば健康被害は起こらないとされていますが、築年数が古い住宅では朝一番の水をしばらく流すなどの対策を行ったほうが良いでしょう。

ヒ素・フッ素・ホウ素

ヒ素・フッ素・ホウ素は自然由来で地下水に含まれることがあり、地域の地質によって検出される濃度が変わります。

特にヒ素は毒性が強いことで知られますが、水道法では厳しい基準値が設定されており、それを超える水は供給されません。

濃度が高くなる地域では検査頻度が増やされ、浄水処理で除去されます。

フッ素やホウ素も摂取量が多いと健康への影響が懸念されますが、基準値以下であれば問題はありません。

PFAS

PFASは撥水剤や消火剤に使われてきた人工化学物質です。

分解されにくく体内に蓄積する可能性があり、危険物質として今注目されています。

しかし、国はPFOSとPFOAの合計50ng/Lを暫定目標値とし、水道局は継続的なモニタリングを行っています。

健康影響としてコレステロール値の変化や免疫機能への影響が報告されていますが、基準値が厳しく設定されているため、供給される水の濃度は極めて低く抑えられています。

PFASについては、以下の記事も参考になります。

マイクロプラスチック

マイクロプラスチックは、環境中で細かく砕けたプラスチック片が河川や湖に流れ込み、原水に混入することで水道水から検出される可能性があります。

現時点で健康影響について明確な結論は出ていませんが、世界中で研究が進められています。

日本の浄水処理では、ろ過工程でほとんどが除去されるため、飲用による摂取量はごくわずかとされています。

そのため、日常生活で水道水から大量に摂取するリスクは極めて低いと考えられています。

ホルムアルデヒド

ホルムアルデヒドは工場排水などに含まれるHMTという物質が水源に流入し、浄水処理で塩素と反応すると生成されることがあります。

過去に利根川水系で検出され、水の供給に影響が出た事例がありますが、現在は高度浄水処理によってHMTが取り除かれ、ホルムアルデヒドが生成されないことが確認されています。

原水にホルムアルデヒド自体が含まれる場合でも、処理工程で100%除去できるとされています。

※参考元
ホルムアルデヒド等の除去|水質に関するトピック|東京都水道局

放射性物質

東日本大震災直後には、水源に放射性物質が流入し、水道水から検出された地域がありました。

しかしその後、浄水場での除去技術が確立され、東京都では2011年4月以降検出されていません。

放射性物質は性質上、ろ過や吸着で除去が可能であり、水道局は継続的に検査を行っています。

事故当時の経験から監視体制は強化され、現在も定期測定により安全が確認されています。

非常時の情報公開も義務化されており、通常の生活で水道水から放射性物質を摂取するリスクは極めて低いといえます。

※参考元
放射性物質の除去|水質に関するトピック|東京都水道局

クリプトスポリジウム

クリプトスポリジウムは腸に感染する病原体で、汚染された水を飲むと下痢や腹痛を引き起こします。

塩素に強いため消毒だけでは除去できませんが、凝集、沈殿、ろ過を適切に行うことで取り除くことができます。

浄水場では指針にもとづき濁りを徹底的に排除し、定期的な検査で水道水の安全性を確認しています。

過去の国内事例を受け、管理体制は大きく強化されており、現在の水道水で感染リスクが高まる状況はほぼありません。

※参考元
クリプトスポリジウム対策|水質に関するトピック|東京都水道局

水道水の濁りの原因

水道水の濁りの原因

水道水は浄水場で安全に処理されていますが、家庭に届くまでの経路によっては濁りが生じることがあります。

濁りは水源ではなく、配管の状態や貯水槽の管理など、設備側の影響で起こることがあるのです。

見た目の変化は不安につながりますが、原因を理解すると適切な判断がしやすくなります。

以下では、水道水の濁りとして代表的な要因と、それぞれがどのように発生するのかを説明します。

配管の劣化

配管の劣化は水道水の濁りが起きる代表的な原因です。

古い鉄製や鉛製の配管では内部が腐食し、鉄さびや金属成分が水に混ざることがあります。

特に築年数が長い建物では、朝一番の水に赤茶色の濁りが出やすいです。

現在はステンレスや塩化ビニル管への交換が進んでいますが、すべての建物で切り替わっているわけではありません。

濁りが続く場合は、配管の交換や浄水器の利用を検討しましょう。

貯水槽の管理不足

貯水槽の管理不足も濁りが発生する原因です。

マンションやアパートでは水を貯めてから各戸へ送る仕組みのため、槽内の清掃が不十分だとさびや汚れが混ざります。

10トン以上の貯水槽は年1回の清掃が義務ですが、10トン未満は管理者の判断に任されている建物もあり、管理状況に差が出やすい点が問題です。

濁りや臭いが気になるときは、管理会社に清掃履歴を確認し、安全に利用できる状態かを確かめてみましょう。

水道水の濁りについては、以下の記事も参考になります。

突然の水道水の濁りは大丈夫?考えられる要因と健康リスク

地域別の水道水の安全性

地域別の水道水の安全性

日本の水道水は全国的に高い水準で管理されていますが、地域の地質や浄水方法によって特徴が異なります。

地域差を知っておくと、味やにおいの違いに戸惑わず、安全性への理解も深まります。

とくに東京・大阪・沖縄は水源や浄水技術が大きく異なるため、利用者の印象も分かれやすい地域です。

以下では、それぞれの地域で行われている水質管理の取り組みや特徴を解説します。

また、以下の記事もぜひお読みください。

水道水をおいしく飲める県ランキング!どんな特徴の水?

東京の水道水

東京の水道水は、厳しい独自基準と高度浄水処理により、安全性とおいしさを両立しています。

独自の水質目標で味やにおいを細かく管理してきたためです。

カルキ臭の原因物質を国より厳しく監視し、改善を続けています。さらに、オゾンと生物活性炭を使った高度浄水処理によって、トリハロメタンや不快なにおいの原因物質を大幅に除去できるようになりました。

利根川水系では全浄水場で高度浄水処理が導入され、安定して高品質な水の供給が可能になっています。

参考元
高度浄水処理について|水源・水質|東京都水道局

大阪の水道水

大阪の水道水は、独自の品質基準と高度浄水処理によって飲みやすさが向上しています。

住民アンケートで約98%が「おいしい」と回答しているのは、その成果です。

大阪市は国の基準に加えて「大阪市おいしい水指標」を設け、味やにおいに関する基準を細かく設定し、多くの項目で達成しています。

浄水処理ではオゾン酸化と生物活性炭を活用し、かび臭をゼロにし、トリハロメタンも大幅に削減しました。

以前は「水が臭い」という印象を持つ人もいましたが、技術改善により品質は大きく変わっています。

参考元
大阪市水道局:大阪市の水道水について (安心・安全な水をお届けするために>安全で良質な水をつくる)

沖縄の水道水

沖縄の水道水は硬度が高く、味の印象が本土と異なる点が特徴です。

石灰岩層を通った水が多くのミネラルを含むためです。

硬い水は体に悪いわけではありませんが、軟水に慣れた人には苦味や飲みにくさを感じる場合があります。

また、ミネラルが多いことでやかんや浴槽に白い水垢が残りやすく、扱いにくさを感じる人もいます。

こうした地域特性を踏まえ、那覇市上下水道局は水安全計画を策定し、硬度を含む成分の監視体制を強化しています。

参考元
水質Q&A|那覇市公式ホームページ
みなさまの声にお答えしました | 安全・安心な水を届ける沖縄県企業局
「那覇市水安全計画」について|那覇市公式ホームページ

水を安全に飲むためには

水を安全に飲むためには

家庭で水を安全に飲むためには、用途や環境に合った方法を選びましょう。

水道水は基本的に安全ですが、においが気になる場合や赤さびが混じる環境では追加の対策が役立ちます。

以下では代表的な三つの方法を紹介します。

浄水器の設置

浄水器は、塩素やにおいの元になる成分を取り除いて水を飲みやすくできる点がメリットです。

フィルターを通すことで、不快なにおいや細かな不純物を減らせます。

機種によって除去できる成分が異なるため、目的に合うものを選ぶと効果を実感しやすくなります。

水道水の煮沸

水道水を安全に飲むもっとも簡単な方法は煮沸することです。

加熱によって塩素のにおいを飛ばし、消毒効果を確実にできます。

特別な道具を使わず安全性を高めたい場合に役立つ方法です。

煮沸の具体的な効果や方法については、以下の記事もお読みください。

水道水を沸騰させる効果とは?沸騰時間や安全性についても解説

ウォーターサーバーを使用する

ウォーターサーバーは、安定した品質の水を手間なく確保したい人に向いています。

ろ過された水や天然水をそのまま届けてもらえるためです。

水道水のにおいや味が気になる場合や、赤ちゃんがいる家庭では安心感につながります。

また、冷水と温水をすぐに使えるため、料理や飲み物づくりの手間を減らせます。

不安を感じずに水を飲みたい

日本の水道水は、基本的に安全です。

不安を感じる物質もありますが、日本の水道ではしっかりと除去される仕組みになっています。

しかし、毎日飲むものであるため、完全に安心できない方もいるでしょう。

「不安を感じずに安全な水を飲みたい」と考えるなら、ウォーターサーバーをおすすめします。

ウオーターサーバーの水は、一定の品質・安全性が保たれており、不要な成分は含まれていません。

なお、リセットタイムの水は、安全性にとことんこだっています。

  • クリーンルームで外気に触れることのない充填体制
  • モンドセレクションの360°品質評価にて金賞を受賞
  • ろ過除菌のみの完全非加熱
  • PFAS検査・放射能検査を定期的に実施
  • 硝酸態窒素が不検出

安全でおいしい水を選ぶなら、ぜひご検討ください。

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有馬 直之

執筆監修

有馬 直之主任

2018年より無添加・オーガニック・健康に拘った天然水を追い求め、天然水法人営業担当として活動。全国の天然水を飲み比べ、よりよい安心安全な天然水の情報をお客様にお届けするために奔走。現在、アクアソムリエの資格を目指し奮闘中。

 

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