水と暮らしのお役立ち情報

水道水の保存術:保存期間と安全に飲むためのポイント

2024.10.03

  • SHARE
  • エックス
  • フェイスブック

水道水の保存期間

常温での保存期間

水道水を常温で保存する場合、その保存期間は一般的に3日程度が目安です。
この期間を過ぎた水道水は飲用に適さなくなるため、飲まないほうが良いとされています。
長期間保存すると、水の中で細菌が繁殖するリスクが高まり、安全性が損なわれることになります。

そのため、常温で保存する際には、清潔なフタ付きの容器を使用し、できるだけ満タンに入れて密閉して保存することが非常に重要です。
清潔な容器に、適切に密閉して保存する必要があります。
常温で保存された水は、蓋を何度も開け閉めせず、開封後は可能な限り早く消費することが望ましいです。

なお、日常生活における地震やその他の緊急事態に備えるためにも、水道水を一定期間保存しておくことが推奨されています。
これにより、災害時にすぐに利用できる水の確保が可能となります。

保存期間が過ぎた水は、掃除や洗濯、水やりなどの用途に転用することで無駄を減らすことができます。こうした取り組みが、安全で効率的な水の管理に繋がります。

冷蔵保存期間

水道水を冷蔵庫で保存する場合、その保存期間は約10日程度が目安となります。
冷蔵保存することにより、細菌の繁殖が抑えられ、保存期間が長くなります。冷蔵庫内で保存する際も容器は清潔で密閉できるものを使用し、新鮮な状態を保つことが重要です。

定期的に冷蔵庫内の水の状態をチェックし、異臭や変色がないかを確認することも大切です。
もし異常が見られた場合は、すぐに処分し新しい水を用意するようにしてください。

冷暗所での保存期間

直射日光を避けた冷暗所で水道水を保存する場合、その保存期間は常温保存よりも若干長くなりますが、概ね1週間程度が目安となります。

冷暗所での保管により、残留塩素の作用を維持しやすく、菌の繁殖を抑える効果があります。しかし、保存期間中でも定期的に水の状態を確認し、異常が見られる場合は飲まないほうがいいでしょう。

特に夏場など高温になる時期では、保存期間が短くなることも考えられますので、慎重に管理することが望ましいでしょう。

水道水を保存する方法

清潔な容器の使用

水道水を長期間保存する際には、まず清潔な容器を使用することが重要です。
容器を選ぶ際には、食品用のプラスチック容器やガラス容器が適しています。
これらの材料は長期間の保存に適しており、安全面でも優れています。

また、保存前には容器をしっかりと洗浄し、可能であれば煮沸消毒してから使用することで、より安全な状態を保つことができます。煮沸消毒は、容器内の微生物を完全に取り除く効果があるため、特に重要です。

保存場所についても注意が必要で、直射日光の当たらない涼しい場所が適しています。
暗くて涼しい場所に保存することで、水質の劣化を防ぐことができます。

直射日光を避ける

水道水を保存する際には、容器を直射日光の当たらない場所に置くことが大切です。
直射日光が当たると、水温が上昇し、細菌の繁殖が促進されてしまいます。これにより、水の劣化が進み、飲用として使用することが難しくなる可能性があります。

そのため、冷暗所に保存することで、水質を保持し、保存期間を延ばすことができます。
たとえば、クローゼットやパントリーなど、暗くて涼しい場所が適しています。
これらの場所は、温度変化が少なく、直射日光の影響を受けないため、水を長期間良好な状態で保存するのに最適です。

特に、災害用に備蓄する場合は、適切な保存場所を選ぶことが非常に重要です。
災害が発生すると、すぐに水の供給が断たれることがあり、保存していた水が唯一の命綱となることがあります。
そのため、適切な保存場所を選び、万が一の時に備えておくことが必要不可欠です。

満水にして密閉する

水道水を保存する際には、容器にできるだけ満水にして密閉することも重要なポイントです。容器内に空気が多く含まれると、その空気中の酸素や微生物が水質に影響を与える可能性があります。
特に酸素は水中で化学反応を引き起こしやすく、これは水の風味や安全性に悪影響を及ぼすことがあります。

また、空気中の微生物が水中に侵入するリスクも増大します。
密閉された容器で水を保存することで、残留塩素の効果が維持され、細菌の繁殖が抑えられます。

特に地震などの災害時に備えて飲料水を保存する際には、この方法を守ることで、より安全に水を保存することができます。
水道水の保存には、プラスチックボトルやガラス瓶など、しっかりと密閉できる容器を使用することが推奨されます。

また、保存場所も直射日光を避け、冷暗所で保存することが望ましいです。
こうした注意を払うことで、水質を長期間にわたり維持することが可能です。

保存した水を安全に飲むためのポイント

保存期間を守る

水道水を保存する際は、保存期間を守ることが重要です。
常温での保存期間はおおよそ3日程度で、それ以上は飲用には適しません。
冷蔵保存なら10日程度はもちますが、この期間を過ぎた水は雑用水として使用し、口に入れないようにしましょう。

また、冷蔵保存していたとしても、開封後は衛生状態に細心の注意を払うことが求められます。
保存期間が過ぎた水は、生活用水として使うことをおすすめします。

沸騰させることで水に含まれる一部の細菌を殺菌することはできますが、あくまで暫定的な対策として考え、可能であれば新しい水を使用することが最も安心です。

口をつけない

保存した水をペットボトルや容器から直接飲むことは避けるべきです。
口をつけることで、容器内に雑菌を持ち込む可能性があり、水の保存期間が短くなります。口を直接つけることで唾液に含まれる細菌やウイルスが容器内に侵入し、繁殖するリスクが高まります。
このため、水を長期間清潔に保つためにも、必ずコップに移し替えてから飲むように注意しましょう。

また、残った水はすぐにふたをして密閉保存することが重要です。
ふたを閉めることで、空気中のほこりや微生物の侵入を防ぎ、保存した水がより長く新鮮な状態を保つことができます。

浄水器や湧き水との違い

浄水器を通した水の保存

浄水器を通した水は、通常の水道水よりも塩素が除去されるため、味や匂いが改善され、飲みやすい状態になります。
浄水器を使用することで、水道水に含まれる塩素が効果的に取り除かれるため、その結果水の味わいがまろやかになり、匂いも軽減されます。

しかし、注意しなければならない点があります。塩素が除去されることで、水の中に含まれる細菌の繁殖を抑える効果が弱まるため、保存期間には特に注意が必要です。
具体的には、常温で保存する場合は1〜2日が目安とされており、冷蔵庫で保存する場合は5日程度が適切とされています。

これらの期間を超えて保存することは、衛生面のリスクが高く、おすすめできません。
また、保存の際には水道水と同じ様に清潔な容器を使用することが必須です。

湧き水の保存と安全性

湧き水は自然の恵みとして古くから利用されてきましたが、その保存と安全性には細心の注意を払う必要があります。
湧き水には塩素などの一般的な殺菌剤が含まれていないため、水質によっては細菌や微生物が繁殖しやすい環境となります。

このため、保存期間は常温で1日、冷蔵庫では3日程度が一つの目安とされています。
ただし、実際の保存期間は水質条件や保管環境によっても異なるため、できるだけ早めに使用することが推奨されます。

特に地震などの自然災害時には、地盤の変動や地下水路の混乱が原因で、湧き水の汚染リスクが高まることがあります。
この場合、湧き水を安全に利用するためには、煮沸してから使用するのが望ましい方法となります。
しかし細菌や微生物を完全に取り除くことが出来る訳ではないので、緊急時以外では飲まないほうが良いでしょう。

まとめ

水道水を安全に保存するためには、いくつかの基本的なポイントを押さえることが重要です。
常温保存は3日程度、冷蔵保存なら10日ほどが目安で、それを過ぎた水は生活用水として使うのが理想的です。

保存には清潔な密閉容器を使用し、できるだけ満水にして、直射日光を避けた冷暗所で保管するようにしましょう。
また、保存した水を飲む際は、再沸騰させると安全性が高まります。
浄水器を通した水や湧き水は、さらに保存期間が短いため、特に注意するようにしてください。

 

宮崎 寿治

執筆監修

宮崎 寿治

ResetTimeのほか、かぞく想いの天然水、純天然アルカリ保存水の担当として営業活動を執り行うかたわら、日々知識をアップデートすべく勉強中。独自の切り口から様々な情報を取り入れ、そこで得た知識を基に記事の監修を行う。得意分野は保存水。

一覧へ戻る