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血液をサラサラに保つための水分補給と生活習慣の改善方法
2025.05.12

私たちの体内で血液をサラサラに保つためには、十分な水分を摂取することが重要です。
水分が不足すると、血液がドロドロになり、血流が悪化するため、心血管疾患や脳梗塞、心筋梗塞などのリスクが増加します。
しかし、どれくらいの水分を摂取すれば良いのか、そしてどのタイミングで水分補給を行うべきかを理解している人は少ないでしょう。
この記事では、血液を健康に保つために必要な水分量や、血液をサラサラに保つための効果的な水分補給方法について詳しく解説します。
毎日の習慣として、健康な血液を維持するために必要な水分補給を取り入れましょう。
目次
健康な血液を維持するために必要な水分量とは?
血液の健康を保つためには、水分補給が重要です。
成人の体重の約60%は水分であり、その約3分の1が血液です。※1
血液は、酸素や栄養素を体の隅々に運ぶ重要な役割を担っているため、その流れを良好に保つためには、適切な水分補給が欠かせません。
血液が適切に流れるためには、十分な水分量が必要なのです。
もし水分が不足すると、血液の粘度が増し、流れが悪化します。
以下では、血液をサラサラに保つために必要な水分量について、より詳しく解説します。
※1 参考元:その12体内の水の働きと水を飲むことについて/千葉県
血液の水分割合とは?
血液の水分割合は約90%と、ほとんどが水分です。※2
血液の水分は、体内での栄養素や酸素の運搬、老廃物の排出を効率よく行うために欠かせない要素であり、成人の場合、体内の水分は約2/3が細胞内液として存在し、残りの1/3が血液やリンパ液として体内で循環します。
もし血液の水分が不足すると血液が濃縮され、流れが悪化します。
血液の粘度が増すと、血管に負担がかかり、健康リスクが増大します。
※2 参考元:血液の基礎知識|初めて献血される方へ|献血について|日本赤十字社
血液の水分が不足するとどうなるのか?
血液の水分が不足すると、血液の粘度が増し、流れが悪くなります。
この状態は「血液がドロドロになる」と表現されることもあり、心臓に過度な負担をかける原因です。
そして、血圧が上昇し、動脈硬化や高血圧症、さらに脳梗塞や心筋梗塞といった重大な病気を引き起こすリスクが高まります。
また、水分不足は血液の酸素運搬能力にも影響を与え、体の隅々に酸素が十分に供給されない状態になります。
これにより、体全体のエネルギー代謝が低下し、疲労感や集中力の低下を招くことがあります。
血液をサラサラにするための水の役割
血液をサラサラに保つためには、意識的に水分を摂取しましょう。
水分は血液をサラサラにし、スムーズに流れるために欠かせない要素です。
以下では、血液をサラサラに保つために水分補給が必要な理由や、水分補給のタイミングについて解説します。
血液をサラサラに保つために水分補給が必要な理由
水分補給が血液をサラサラに保つ理由は、血液中の水分が、血球や血漿などの成分を適切に運ぶ役割を果たしているためです。
水分が不足すると、血液の粘度が増し、血流が滞りやすくなります。
特に、血管内で血液が流れにくくなると、血圧が上昇し、血管にダメージを与えます。
この状態を防ぐためには、意識的な水分補給が欠かせません。
血液をサラサラに保つために最も大切なのは、水分補給を日常的に行うことです。
特に、食事や運動後には積極的に水分を補給しましょう。
血液の流れを良くする水分補給のタイミング
血液の流れを改善するためには、適切なタイミングで水分を補給しましょう。
特に、食事後や運動後には体が水分を多く必要とします。
食後に水分を補給することで、消化を助け、血液の循環を改善することが期待できます。
また、運動後には汗で失われた水分を補充することで、血液の粘度が高くなるのを防ぐことができます。
血液をサラサラにする食べ物
血液をサラサラにするためには、食べ物を意識的に変えてみましょう。
以下に挙げる食べ物を積極的に摂取することで、健康なサラサラの血液に導ける可能性があります。
ぜひ食事に取り入れてみてください。
野菜
緑黄色野菜は血液をサラサラにする最適な食品です。
漢方医学では「涼性」や「寒性」を持つ野菜が体内の過剰な熱を取り除き、血流を改善すると考えられています。
ほうれん草やケール、ブロッコリーなどの緑黄色野菜はビタミンCやEが豊富で、抗酸化作用により血管の酸化ダメージを防ぎます。
特に近年ではブロッコリーが「緑の抗ガン野菜」として注目を浴びています。
期待できるブロッコリーの健康効果は、以下のとおりです。※3
- 生活習慣病の予防・改善効果
- 肝機能を高める効果
- 胃の健康を保つ効果
- 便秘を解消する効果
- 美肌・美白効果
- 免疫力を高める効果
- 眼病を予防する効果
- 貧血を予防する効果
また、食物繊維が豊富な野菜は、血液中のコレステロールを低下させ、血液の粘度を低く保つ効果があります。
これにより、血液がサラサラになり、心血管疾患のリスクを減少させることができます。
参考元:
※3 ブロッコリー | 成分情報 | わかさの秘密
コレステロールを下げる食事のポイント8選|取り入れたい食品一覧も - 医療法人社団エキクリ 大森町 蒲田 川崎
果物
ビタミンCが豊富な柑橘類は血管の健康維持に役立ちます。
オレンジやレモン、グレープフルーツなどに含まれるビタミンCとEには抗酸化作用があり、血管壁を守って血液の流れを良くします。
漢方医学では柑橘類は「寒性」の性質があるとされ、体内の余分な熱を取り除きながら血行を促進。
また、これらの果物に含まれるペクチンという食物繊維は血中コレステロールを減らし、血管の弾力性を保ちます。※4
毎日の食事に果物を一つ加えるだけで、自然に血液の流れを改善し、長期的な血管の健康を維持できるのです。
※4 参考元:プルーンと脂質異常症 – ミキプルーン総合研究所
納豆
納豆に含まれるナットウキナーゼは血栓を溶かす働きがあります。
この酵素は血液中のフィブリンという物質を分解し、血管内の詰まりを改善して血液の流れをスムーズにします。
漢方医学では納豆は「甘味」と「温性」を持つとされ、体を内側から温めて血行を促進する効果も期待できます。
毎日の食事に納豆を取り入れることで、血管の健康維持だけでなく、胃腸の働きも整えられるため、冷え性や血行不良に悩む方にも適した食材です。
きのこ
シイタケに含まれるレンチオニンは血小板の凝集を抑制する効果があります。
漢方医学できのこは「甘味」と「平性」を持つとされ、体を優しく整える性質があります。
エリンギやしめじなども含めたきのこ類全般には豊富な食物繊維が含まれており、腸内環境を整えながら血糖値の急上昇を防ぎ、コレステロールの吸収も抑えます。
これにより血液がスムーズに流れやすくなり、長期的に摂取することで血管の健康維持につながります。
参考元:血液さらさらパワーのひみつ|きのこ百科(一般財団法人日本きのこセンター)
海藻類
昆布やわかめに含まれるアルギン酸は体内のコレステロールを効果的に排出します。
漢方医学では海藻類は「鹹味(かんみ)」と「寒性」を持つとされ、体内の余分な熱を冷ましながら血液の流れを整える性質があります。
海藻類を食事の最初に摂ることで血糖値の急上昇も抑えられるため、血液全体の環境改善につながるのです。
毎日の味噌汁やサラダに海藻を少し加えるだけで、自然と血液をサラサラに保つことができるので、日々の食事に取り入れてみましょう。
参考元:高コレステロールQ&A|相模原市南区東林間にある泉家メディカルクリニック
青魚
サバやサンマなどの青魚に含まれるDHAとEPAは血管の健康維持に効果的です。
DHAは血管壁の弾力性を高め、EPAは余分なコレステロールや中性脂肪の蓄積を防ぐ働きがあります。
漢方医学では青魚は「甘味」と「平性」を持つとされ、体のエネルギーを補いながら血液の流れを自然に整える性質があります。
参考元:大人気のサバ缶はなぜいいの? | 食で健康 | からだケアナビ
血液サラサラにする飲み物
血液をサラサラにするためには、食べ物だけではなく、飲み物も意識的に改善してみましょう。
特にジュースばかりを飲んでいる方は、日常の飲み物を変えてみてください。
以下で、おすすめの飲み物と効果について解説します。
なお、子どもにおすすめの飲み物を以下の記事で解説していますので、そちらも参考にしてください。
子どもの体にいい飲み物とは?おすすめの飲み物とNGな飲み物
緑茶
緑茶に含まれるカテキンには強力な抗酸化作用があります。
このポリフェノールの一種が血管壁の酸化ダメージを防ぎ、血管の弾力性を維持する効果を発揮します。
さらに、カテキンには血中の悪玉コレステロールを減少させる働きがあり、これにより血栓形成のリスクを低下させます。
朝昼晩の食事と共に一杯の緑茶を飲む習慣をつけることで、無理なく継続的に血液環境を整えることができ、長期的な血管の健康維持につながるのです。
参考元:緑茶で動脈硬化予防!効果とメカニズム、効果的な飲み方まで解説
ココア
ココアに含まれるカカオポリフェノールは血管の健康を効果的に改善します。
カカオポリフェノールは強い抗酸化作用があり、血管壁の酸化ダメージを防いで柔軟性を保つ働きがあります。
また、血管を拡張させる一酸化窒素の生成を促進する効果もあり、これにより血圧が穏やかに低下します。
温かいココアを就寝前に一杯飲む習慣は、リラックス効果とともに血液循環も改善するため、おすすめです。
赤ワイン
赤ワインに含まれるレスベラトロールは血管の弾力性を高める効果があります。
このブドウ皮に多く含まれるポリフェノールには強力な抗酸化作用があり、血中コレステロールの酸化を防いで血管壁の健康を維持します。
ただし、適量が重要で、女性は1日1杯(約120ml)、男性は2杯までに抑えるのが理想的です。
それ以上の摂取はアルコールによる血管への負担が増え、肝臓にも負荷がかかるため逆効果になります。
黒酢
黒酢に含まれる豊富なアミノ酸は血小板の過剰な凝集を防ぎます。
特に黒酢に含まれるクエン酸は血液中の余分な脂肪の蓄積を抑制し、血液の粘度を下げる効果があります。
毎日の習慣として、大さじ1杯の黒酢を水や炭酸水で10倍に薄めて飲むか、料理の酢の代わりに使うことで、血管の健康維持につながります。
ただし空腹時の摂取は胃に負担をかけるため、食事と一緒に摂ることをおすすめします。
参考元:血小板の働き-血小板凝集|血液と生体防御 | 看護roo![カンゴルー]
上記に挙げた飲み物もおすすめですが、 |
生活習慣改善で血液の健康を守る方法
血液をサラサラに保つためには、日々の生活習慣が重要です。
食事、運動、睡眠など、基本的な生活習慣を見直すことで、血液の健康を守り、病気のリスクを減らすことができます。
以下では、運動や睡眠が血液の健康にどのように影響を与えるのか、また、日常的にできる心がけについて詳しく解説します。
運動、睡眠のバランスが血液に与える影響
血液を健康に保つためには運動、睡眠のバランスが重要です。
定期的に体を動かすことで、血液中の酸素供給が改善され、血液がより健康的に保たれます。
睡眠は体全体の回復を助け、血液の健康にも影響を与えます。
質の良い睡眠をとることで、体内での水分調整や代謝が正常に行われ、血液の粘度も適切に保たれます。
どのような運動をすべきかわからない場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
日常でできる40代の疲れない体作りの方法
寝起きに一杯の水を飲む習慣が大切
寝起きに一杯の水を飲むことで代謝が活性化します。
夜間の睡眠中は体内の水分が減少するため、起床時に常温の水を200〜300ml飲むことで血液の濃度が適切に調整され、循環がスムーズになります。
これにより体内の老廃物の排出も促進され、血液中の余分な脂質が蓄積しにくくなるのです。
ただし、水分摂取だけで血液がサラサラになるわけではありません。
動物性脂肪の摂取を控え、アルコールの適量摂取、適度な運動など、総合的な生活習慣の改善が必要です。
なお、水は多くの健康的なメリットがあります。
以下の記事で水の健康効果について解説していますので、そちらも参考にしてください。
水の健康効果について|健康に良い水ランキングも紹介
日々のできることから改善して健康な血液にしていきましょう
血液の健康を守るためには、日々の水分補給と生活習慣の見直しが重要です。
この記事で紹介したように、適切な水分量の摂取は血液の流れを良好に保ち、心血管疾患のリスクを減らします。
しかし、水分補給だけではなく、食事、運動、睡眠のバランスを取ることも大切です。
血液をサラサラに保つためには、食事で栄養素をしっかり摂取し、運動で血行を促進し、質の良い睡眠をとることが不可欠です。
これらを意識的に取り入れることで、血液の健康を守り、より良い生活を送ることができます。今後、毎日の生活に少しずつ改善を加え、健康な血液を維持していきましょう。

執筆監修
有馬 直之主任
2018年より無添加・オーガニック・健康に拘った天然水を追い求め、天然水法人営業担当として活動。全国の天然水を飲み比べ、よりよい安心安全な天然水の情報をお客様にお届けするために奔走。現在、アクアソムリエの資格を目指し奮闘中。